ふるさと食文化の旅:沖縄

沖縄

沖縄県は、九州から台湾まで伸びる南西諸島(琉球弧)の南半分を占める。県域はすべて島嶼からなり、沖縄本島・宮古・八重山・尖閣諸島・大東諸島など、東北約400km内に存在する160の島々から構成されている。15世紀には琉球王国が成立し、16世紀には奄美から八重山までの島々を支配し、中国との交易が密であった。そのために、食文化の面では中国の影響を受けているところが多い。また漁師は東南アジアへ漁のために出かけているので、東南アジアからの影響も見かける。 第二次大戦後はアメリカの占領下にあった。肉料理・コーラなどのソフトドリンク志向は、アメリカの食生活の影響といえよう。1972年(昭和47年)に日本に復帰してからは、日本の食文化や食生活が沖縄の人に取り入れられるようになった。 沖縄料理のチャンプルーは、「混ぜる」という意味で、さらにいろいろな国の料理が混ざっているということも推測できる。

郷土料理

魚

漁業は、黒潮の流れる太平洋や沿岸の珊瑚礁による好漁場が多い。沖合ではマグロ・ソデイカ・カツオ・カジキ・ブダイなどが漁獲できる。一部の海域ではマグロの養殖も行っている。海藻のクビレツタ(ウミブドウ)・モズク・クルマエビの養殖も行われている。モズクは「美ら海もずく」のブランド名で流通している。

肉

畜産業は比較的盛んで、「石垣牛」「黒島牛」などの肉用牛や豚の生産が多い。アメリカの食生活の影響で、コンビーフのような缶詰のスパムを使う。
「もとぶ牛」は本部地方で飼育している黒毛和種で、オリオンビール工場のビール粕を飼料に混ぜている。
「山原猪豚」は国頭村の自然の中で飼育しているもので赤身の色が濃い。「アグーブランド豚」は、今から約600年前に中国から導入した小型の豚で、霜降りの肉質で、脂身にはうま味と甘みがある。豚肉料理は沖縄料理の定番といえる。

野菜

ゴーヤやベニイモは、沖縄の特産品から全国展開するようになった。ゴーヤの苦味、ベニイマのアントシアンやカロテノイドなどの色素成分の機能性が注目されていることによる。伝統野菜では、ヘチマ・島人参・島ラッキョウ・ヨモギ(フーチバー)・シカクマメ・モーウイ・八重山カズラなどがある。沖縄の代表的野菜料理のゴーヤチャンプルーは、ゴーヤと他の野菜・豆腐・卵・肉・スパムなどとの炒め物である。

伝統料理

豚肉料理が多い

沖縄は、琉球時代に交易のあった中国文化の影響が残っている。沖縄では肉といえば豚肉をさしている。豚は安価な芋の飼料で育てられるので、豚の利用が盛んなのである。また、飼料のためのサツマイモの栽培は、沖縄の人にとっては大切なでんぷんと食物繊維の供給源となっているのである。
「ラフテー」という豚の角煮、味噌煮豚、豚足料理の「あしちび」、豚の骨付きと昆布・ダイコンとの煮込みの「ソーキー汁」がある。豚肉は脂肪が多いと思われるが、沖縄の豚肉料理は、長い時間煮込み脂を除くので脂肪は少ない料理である。

行事食

正月料理は色彩豊か

祝い事や正月の料理には、蒲鉾の中でも白蒲鉾・赤蒲鉾・カステラ蒲鉾(卵をたっぷり入れた黄色の蒲鉾)が用意される。その他に魚のすり身に高菜漬けを混ぜた「たかな蒲鉾」「揚げ蒲鉾」も用意される。

食のこぼれ話

チャンプルー文化

沖縄の代表的料理のゴーヤチャンプルーはニガウリの炒めものである。この料理の特徴は、さまざまな材料を炒め合わせることである。
沖縄の文化はチャンプルー文化と言われ、追求していくといろいろな文化が入り交じっている。沖縄の文化は、日本・中国・東南アジア諸国の影響を受けている面も多いが、第二次大戦以降はアメリカの影響を受けている。近年は関東・東北地方からも、沖縄の生活に夢を託して移住する若者が増えてきているようである。20年・30年後には、沖縄の食生活は現在とは違っているかもしれない。